2014年5月7日水曜日

「リーマンショック」のいう言葉

破綻から5年以上経過しました。

当初の数年間は日経新聞を開けばどこかに「リーマンショック」という言葉を発見できましたが、その頻度は徐々に低下しました。

自民党が政権奪取しアベノミクスブームに沸いてからは、「リーマンショック以降の最高値、、、」的な表現で出没することもありましたが、それでもあまり見かけませんでした。学部生なんかは「リーマンブラザーズ証券」という会社があったことも知らないかもしれません。

かかし、、、

ビジネススクールでの講義となると「リーマンショック」という言葉を聞かない日はありません。その度に心の中で何かがひっかかるのです。別にトラウマとかヒロイックな感じではなく、何か腑に落ちないというか、、、

2008年9月を境に経済、金融、マーケット、規制などなど様々なものが変化したので、そのきっかけとして「リーマンショックで、、、云々」と語るのは講義効率を考える上でOKなのです。

先生方は「リーマンショック」という言葉に含まれている意味を当然理解されているのでしょう、そうに違いない、そうでないと困る、、、でも、これを聞いた人たちが間違って後世に伝えてしまうのは困る。。。だから久しぶりに書きます。

Grepedia: 「リーマンショック」
2008年9月15日に米国大手証券会社(当時世界第4位)であるリーマンブラザーズ証券がチャプター11を申請し、実質的に破綻した。その影響でリーマンをカウンターパーティーとしたデリバティブ取引が履行不能になり、多くの金融機関が取引のカバー(復元)に走った。その影響で世界中の金融市場が乱高下を繰り返し、株、為替、債券、オンバランス、オフバランスともにボラティリティ―が急上昇した。ボラティリティ―の急上昇は投機資金のみならず、世界的な投資資金の総すくみ状態を生み、信用創造の源泉であるレバレッジが急低下した。簡単にいえば銀行が金を貸さなくなったという事である。
この影響から世界各国で経済の急縮小が発生し数年間に及ぶ世界経済の長期低迷をもたらした。

この現象を総称して「リーマンショック」と言うが、厳密には「リーマンショックを起因とする金融システム不安が巻き起こした世界経済のスラック」という表現が正しい。

金融機関の方々は、何を今さらという感じでしょうが、金融の常識は社会の常識ではないのです。伝えるべきことはきちんと伝えておかないと、後々の教訓にならないからね(笑)

一般の人向けにもう少し付け加え。

そもそもリーマンショックが発生する引き金となったサブプライムショックとは、
1. レバレッジ
2. 証券化
3. 格付けバブル

この3点から成り立っており、詳しく聞きたい人はいつでもご連絡くださいませ。興味ないと思うけど(爆)

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