2013年2月10日日曜日

自己資産

長いこと塩漬けになっていた、日本REIT、日本好配当銘柄投信。思い起こせば、投資開始は2006年。毎年少しずつ買っていった訳ですが、当初は高値を掴んでいたわけで、一時は40%近く元本を毀損していました。

しかし、この2銘柄は、配当(=タコ足)がかなり厚いので、現在評価額+累積配当額でみると、先々週金曜日にようやく元本回復!ここぞとばかりに、日本株の方は半分売りました!残りの半分は日経平均が12000円になったら全部売却方針。

そしてREIT!こちらは、やはりクーポンが安定しているのでHOLD!思い起こせば、投信開始以降、家も買ってしまった(当然ローン)ので、自己資産に占めるリスク資産比率が高くなりすぎてしまった。ここらでポートフォリオもディフェンシブにシフトしていかないと老後が、、、

職務上、特定銘柄の株価変動リスクが異常なほど高いだけに、それ以外は控えめにいかないと、、、2008年の例もあるしね(笑)

正月しかコメントできなかった

3が日しかコメントできなかった。。。

ご存知の通り、マーケットが近年にない大きな動きをしているため、本業に忙殺されておりまして、こちらにコメントする余力がありませんでした。申し訳ありません。

3連休、ようやくおちついて、マーケットを振り返ってみると、11月中旬の安部発言以降、日経平均、ドル円、日本REITともに過去に経験のない角度で上昇。その原動力が為替であることは周知のとおりではあるが、そろそろ危険な状況になってきていると思う。それは、、、

1、元旦の日経新聞をご覧になっていただければ一目瞭然。名だたる企業、金融機関のトップが予想する、2013年のドル円相場見通しは、【80円~90円】だった。そして6月末、12月末の着地予想も、上限がせいぜい80円台後半である。ようは、輸出企業にとっては、海外での販売ライン網の再構築をする間もなく、先にドル円が上がってしまった。そして輸入企業にとっては、先の予約を取る暇もなく、輸入コストが上がってしまったのである。

2、そして政治家の口先介入。当初は円安誘導を図るのに躍起になっていたが、週末麻生財務大臣は、「為替はわれわれの意図せざるぐらいに円安に振れた」とコメントしたものの、93.75円→92.17円までしか下がらず、その後ロンドン、ニューヨークで小反発。これが何を意味するのか???既に当局にとって制御不能なモメンタムが出始めていることを意味するのでは?

1、について詳述すると、確かに円安は輸出にとってポシティブ。しかしよりマイルドな円安見通しがあったのであれば、海外販売網の拡大を伴いながら、より大きく、安定的な収益増強を狙うことが出来たはず。長く続いた円高に対応するため、国内企業は円高対応のビジネスライン、インフラを構築していたので、今回の円安の恩恵を受けそこなった面があると思う。
一方、輸入、特にエネルギー系は問題だ。WTIが直近ピークで推移する中、ドル円もピークレベル、輸入コスト増は、ジワジワと日本経済の首を絞めていくことになる。もっとも、輸入物価上昇を通じて、デフレ脱却になると本気で考えているならば、それはそれで政府にとってOKなのでしょうが、それがスタグフレーションになることは言うまでもない。。。学者先生たちは、その辺を、どう考えているのだろうね?(考えてないんだろうな。。。)

2、は大問題。市場が当局の意思に沿って動いているときは、市場参加者は安心して逆張りトレードを入れる。しかし、当局のコントロールが利かなくなったとき、マーケットは狂暴化する。我々は過去に何度も、その現象を見てきた。ロシア通貨危機、韓国通貨危機、ブラジル通貨危機、、、現在の円安には、①日本の経常収支の構造的変質、②本質的なドル回帰、③短期的なユーロ回帰、など別のファクターもあるため、勢いがついてしまうと、制御不能になる可能性があり、注意する必要がある。(特に①、②には今後も注意が必要)

と、、、、色々書きましたが、次のコメントはいつごろになるのかな???皆様、いかがお過ごしですか?

2013年1月3日木曜日

2013年の相場予想

日本を主語に考えると難しいね。。。外人にとっては、『テーマのある日本は入りやすい』ということになるのでしょうが、既に1か月半織り込んだ部分もかなりあるし、日本人的には、『どうせ変わらないだろう、、、』という思いも多々ある。

欧州マイナス成長、しかもリスクは下向き。米国は、2%前後の安定成長、でも力強さは感じられない。そんな中、中国は成長率を7%前後に落としながらも、世界経済を牽引する比較優位性を維持。マクロを俯瞰するとこんな感じかな?

日本は、どうかと言うと、やっぱり大きな一歩を踏み出せないのだと思うのです。元旦に色々書いたように、救済策は沢山出てきても、社会保障などを含む、抜本的な構造改革を7月の参院選前に打ち出してくる可能性は低い。おまけに、それまでは、この手のタブーには触らないようにするんだろうな、、、TPPも含めてね。

そうすると、マーケットは、途中から疑心暗鬼になるわけですよ、、、『8月以降、この国はどっちに向かうんだ???消費税を上げるまではやっぱり、空ぶかしを続けるのか???』と、、、

今回は、変わってほしいと願う一方、今まで何度も騙されたしな~というのが、個人的な見解というか諦め。よって、日本株については、上述のマクロシナリオであれば、現水準(1月2日CME10800円近辺)が高値圏という見方をしている。

2012年の為替は、高金利通貨が強く、円が弱い1年だったが、今年はそんなに簡単にはいかないと思う。昨年はZAR,AUDなどのコアロングをHOLDしつつ、リスクオンが同時並行で進んだ場合、ユーロ売りで回転させる戦略だったが、この戦略は12月でいったん終了。現在はニュートラルの目線で見ているが、目先は円高方向を予想。

クロス円だと、やっぱりドルが売り易いかな?AUDは割高になっているのだが、上記マクロシナリオ通りだと、中国の比較優位が残る中、意外にAUDはもう少々対USDで強くなる余地がある。目先のドル円ショートが、AUD,ZARなどを巻き込んでリスクオフ的にクロス円下落に発展した際は、個人的な(大好きな・笑)ZARロングを仕込みたいところ。ターゲットは9.50以下です。

ただしね、日本経済にとって、ペインなのは円安だと思っている。中期的に、相場はペインな方向に突き進むとみており、当面要注意。よって、2度目のクロス円上昇時の戻り売りは禁物。

円金利は、今年こそ上昇でしょう。根拠???無いですよ(笑) VOLが上がってほしいだけです。前述の2度目のクロス円の上昇に発展した時、『ミニ日本売りシナリオ』に突入する可能性があり。ただし、行っても10年2%がせいぜいでしょうけど、、、

金融市場関係者にとっては当たり前のことでしょうが、、、基本的に、①金余りで、②金融機関のB/Sが健全な国の債券は売られるとしても、何度もクッションを経ながら落下していくので、突然パニックモードになることはない。偉い人たちもその前に手を打ってくるでしょ。

という事で、またまた、どんぶりなコメントでしたが、まだ脳味噌から酒が抜けてないので、徐々にコメントしていきますね。というか、、正月は結構書いたな~、次書くのは来月くらいかな???

この国にはバランスシートがない

日本維新の会、石原代表が、不明瞭な国の会計制度を見直すため、通常国会に法案を提出するのだそうだ。その発表会見時のコメントが、タイトルのコメントだが、言っていることは正しい。きわめて正しい、、、ただし、、、

都知事時代の前半、民間銀行批判をして、外形標準課税を導入しようとして(失敗)、新銀行東京を設立して、、、火の車。。。。。バランスシート感覚がないのは、アナタですから↓。 なんでもすぐ思いつきでやっちゃダメ。オレもね、、、

2013年1月1日火曜日

地域活性化支援機構(仮)

元旦の日本経済新聞3面に、(ひっそり)出ていた記事ですが、これは見逃せないですね。。。

JAL再生などを手掛けた企業再生支援機構を改組して4月に立ち上げる案が浮上しているのだとか。中小企業円滑化法案が3月末で終了するのに合わせ、より地域密着型の支援を促進し、同法案終了により懸念される、中小企業の倒産増加を防ぐのが狙いなんだとか。

要はですね、地域版RCCなんじゃねぇか?民間金融機関は、同法案のもと、「実質的に不良債権」だった融資債権を「正常債権」として扱ってきたわけですが、今年の4月から突然「不良債権化」する。同法案に守られた債権(←というか、貸したくなくても貸さざるをえなかった、というのが金融機関の気持ちなのでしょうが、、)は約70兆円と言われており、その2割前後が実質不良債権という見方が多い。

業界全体で14兆円の不良債権が突然発生!って、ざっくり不良債権比率が突然3%くらい上がるという計算。これは大問題!とばかりに、新しく用意した、【魔法の箱=地域活性化支援機構】

前進である、企業再生支援機構はある程度、民間金融機関にも償却を迫っていたので、今回も同様に【痛み分け】を狙っているというところなのか?

個人的には、突然不良債権3%上昇シナリオよりは、このやり方(金融機関も一部負担)でソフトランディングということで良いのだと思うが、もとを正せば、この法案自体が間違ってたわけですよ、、、法案施行時の見解については、過去のコメントをお読みください。

公的資金で製造業支援ですか、、、

31日の日経新聞1面記事ですが、これって個別電機メーカーの救済では???

そもそもですな~、B/Sが健全な製造業に、こういうニーズが出てくるのであれば、直接民間銀行&リース会社が営業攻勢をかける訳ですよ。そこに公的機関が入ってくるのは、民業圧迫以外の何物でもない、、、

出来れば、支援対象を、「民間が直接参入しにくい、問題債権予備軍企業に限定する」としたほうが良い。一方で、「中小企業円滑化法案は3月末で終了するが、中小企業向け融資は減らすな~」と号令をかけながら、こういうやり方は、いかがなものかと、、、

白川総裁インタビューより

* まずは物価安定やデフレ脱却という意味の正確な(政府との)共有を
* 脱デフレには金融緩和とともに規制緩和など政府による成長力の強化が不可欠

ん~、、もっともだ~、もっともだ~。

現在の政府官邸の要人に、「なんでデフレ脱却したいのですか?」と質問したら、まともな回答は帰ってこないんだろうな~~。社会保障が先細りして、政治が信頼できない世の中では、国民のマジョリティーは、デフレの方がいいに決まってるもんね~。

でも、このまましぼみ続ければ、国庫は破綻するに決まっている。ようはここでネジを逆回転させたいのは、財務省なんですよね。この辺のロジックって、ちゃんと説明する気持ちはあるのかな?参院選前に。。。

日銀も、本当はもっと言いたいのでしょうが、なんか控えめ。。。甘利経財相が4月の日銀総裁人事に言及したりしているけど、この手のアクションはもう少しひっそりやって欲しいですね。

11月14日の安部発言は、一般の方に、「日銀って何?」「円高は日銀のせいだったの?」「デフレも日銀のせいなの?」と、間違った印象を与えさせることに、成功(?)した。個人的に言わせてもらいますと、、、日銀は市場との対話はあまりうまくないけど、金融緩和のパイオニアとして、本当によくやってますよ~~。

よ~く、考えてみよう、Road to 消費税増税

麻生太郎副総理・財務・金融相が28日のインタビューで、「来年4-6月の景気状況を勘案しつつ、10月に消費増税を考える。そこまでどう【つなぐ】かを考える必要がある。」 そのために、2012年度補正予算による財政出動で来春の景気をてこ入れ必要を強調した。

ちょっちょっちょっちょっと、待ってくれ。政権発足前から、この流れは既定路線になっていたが、【つなぐ】ということは、【大型補正予算】という【つなぎ】がなければ、4-6月の景気は上がらず、【消費増税は出来ない】という事を認めているわけですよね。

たった半年間の点滴で健康体に戻し、来年4月には、またダイエットを始めるってことですよね。これって、健康になったのではなく、ドーピングってことですよね。

同日の白川日銀総裁のインタビューでは、物価目標、金融緩和、財政出動、成長戦略、、、と至極まっとうな事を仰ってましたが、この糸をちゃんと紡ぐためには、もう少し時間が必要だし、それぞれが持続的に相乗効果を持って良い方向に進むということを確認しなければいけない。

そして、この全てが好転し、弾力性の高い法人税が増収となっていくパスが描けなければ、失われた20年で自民党がやっていたこととまったく同じなんだけど。。。

そもそもだよ、、、乱暴に言えば、この国の借金は、過去の財政出動で、国から民間に資金が移転されただけのもの。「覆水を盆に戻す」際に、民間が納得できる景気好転、持続的な社会保障制度が出来ていなくてはいけない。

個人的には、前にも書きましたが、「もらったものを返さない国民」にも責任がある訳ですよ。払った分以上に年金をもらってしまった人、本当は必要がないのに各種公的保証を受けている人、諸々の政府のサポートのもと、私腹を肥やしたのに、節税して税金を払わない人、、、、、

中期的なROAD MAPを今度こそ書いてほしいのですが、それができないなら、やっぱり『相続税の基礎控除ゼロ、税率100%(全額没収)』でしょ。個人資産はバランスは悪いが、マクロでみれば預超なんだから、これから加速度的に戻ってきますよ。消費税増税とかチマチマやる必要がない。今回失敗したら、これくらいの劇薬を導入しなきゃダメ。もっとも、この施策、反対するのは人口構成比では少数の金持ちだけ、、、これ以上は、ちょっと過激なので書くのを止めておこうか。

少なくとも、これを導入すれば、みんなお金を使うようになるでしょ!

今年も、言いたい放題!【独り言】発進!!!

明けましておめでとうございます!

あけましておめでとうございます!!!

今年の年末年始は、カレンダーが良いおかげで市場部門関係者も6連休!しかし、年末恒例ではありますが、12月は忘年会ラッシュだったこともあり、事務系の仕事が山積してしまい、29&30日は出社。。。

延べ20時間の労働の結果、かなりの残務が処理できた!年末年始の会社はガードマンくらいしかいないので、本当に仕事がはかどる。すっきりして年を越せたので、残り4日間は、ゆっくりしてます~~。ゆっくり今年の相場でも考えよう。

2013年もよろしくお願い致します。