2015年1月4日日曜日

年頭の独り言

恒例の『年頭の独り言』です。

まずは(スーパー)ミクロな景況感から。年末年始恒例ですが、学生時代の友人も含め沢山の方々と飯を食ったり、酒を飲んだりしました。馬鹿話に花が咲く傍ら、ミクロの投資性向にも目が行ってしまう悲しき職業病から、毎年それなりのミクロ情報を得ております。

一言でいえば、『近年稀にみる投資性向の低さ』を感じた。当方が金融出身という事もあり、『株はまだ上がるのか?』『どの株がいいんだ?』『為替はどうなるんだ?』『ドルは?』『金は?』『ゴルフ会員権は?』『REITは?』など、、、、様々なご質問を頂戴することが多いのですが、この年末年始はあまり『投資熱』を感じなかった。

大方の人は、昨年までにそこそこのキャピタルゲインを得ており、ここから更に上を狙うというよりは、『どこで降りるか?』にフォーカスしているような印象。この観点において、個人投資家の来年の投資性向は政府の期待とは裏腹に、それほど高くないように思えた。


次にマクロな視点から。

マクロトークは、メディア、総研、証券会社系レポートなどなど、どれを見ても同じようなことを書いているんだろうな。当方の見解もそれほど大差はないが、マクロ予想に基づく、相場予想に話が行くと、ちょっとサプライズに映るのかもしれない。それは、、、

『2015年のドル円、日本株は80%の確率で上昇すると思う。しかし上昇幅はせいぜい10%(132円、19200円)。一方、20%の確率で下落すると思う。下落幅は最大で30%(84円、12000円)』

ちょっと驚くでしょう(笑)

理由はね、世界中の相場観が偏りすぎてるのですよ。即ち、『米国独り勝ちの継続』、『官製相場への信認が継続』、この2点につきる。わかりやすい表現をすると、2015年央には米国FRBが利上げを開始すると予想されている。しかし利上げペースは非常に緩やかで、株高とドル高は共存する。そして米国経済は失速することなく発展を継続し、世界経済を緩やかに牽引する。FRB以外の緩和マネーは引き続き、それぞれの経済圏や国を支援し、『官のリスクテイク』が世界中の株式市場をサポートする。

まぁ、こんな感じで考えているのでしょう。

これね、、、もっともらしく聞こえてしまうんだけど、もの凄いナローパスだと思うんですよね。具体的に言うとね、

① 米国経済の拡大が継続する。
② FRBは利上げをするが、米国の金利は上がらないし、米国の株も下がらない。
③ FRBの利上げは米国外におけるリスク資産運用引き上げを誘発しない。
④ ③に提灯をつけていた、(米国以外の)世界中の投機マネーの逆流もない。
⑤ 米国以外の『官製相場』はスタンドアローンで十分に成り立つ。

挙げたらキリがないけど、乱暴に言うと、こんな前提に成り立ってるわけですよね。


FRBの利上げというと、2004年~2006年にかけて17回×25bp(0.25%)=4.25%利上げが有名です。こんな利上げ速度になったら、ドル高、株高になりますか?まぁ、FRBは今回はかなり慎重なので、そんな過激なことはしないと思いますが、市場が間違って織り込むことはありますよね?

逆に『利上げできない可能性』を考えてみよう。2000年の日銀のゼロ金利からの脱出を思い出していただければ分かりやすいのですが、『金利を上げる』というのは大変なことなんですよ。そしてその困難性は、『ゼロ金利の期間』と『浸透度合』が高ければ高いほど強まるのです(=利上げしにくい)。もし、『米国は2017年(厳密には大統領選挙の2016年11月)まで利上げできない。』なんていうシナリオになれば、金利高を見越してドルに流入していた投機マネーは、一気に巻き戻すはず(=ドル安)。

乱暴に言えばね、今の市場は、『米国のオペレーションは失敗しない』、『米国は風邪をひかない』、この2点を前提としており、それ以外の醜い部分に目をつぶっているわけですね。正確にいえば『目隠し』をしているのです。『官製相場』という強力な『目隠し』を使ってね。

オイラはね、『我々は過去最強の官製相場にいることを忘れてはならない。』と前々から言ってるけど、『官製相場への市場の信頼感』が2015年は揺れるのではないかと考えている。だから、アップサイドは限定的(10%)、ダウンサイドは幅広(30%)に考えている。

日経新聞(1月3日)見ました~~???各界の偉い方々が、例年通り2015年の経済成長率、株価、ドル円、海外景気などを予想しています。ちなみに昨年は皆様大当たり!!!だって10月末に黒田バズーカ第2弾がぶっ放されたから、日経平均&ドル円は二段ロケット発射!!!見事に年末高値圏となった訳です。

今年も、、、むふふふふふ、、、この話題になるといつも可笑しくなってしまう。ほとんどの経営者が、日経平均の高値を年末に置いている!!!年末安値を予想している方は、『たったの一人!』オイラはこの方の冷静な視点にエールを送ります!!!

とまぁ、偉そうに色々書きましたが、じゃ~、今年はどうすれば儲かるの???という所ですが、まじで難しいです。投資ビギナーにはちょっと難しいかもしれないけど、今年はオプション戦略が吉ではないでしょうか?

例えば、現在の水準で言えば、

毎月、18500円コールを売って、15500円プットを買う。その際にコストニュートラルを前提とすると、ざっくり『18500円コール1枚売り&15500円プット2枚買い』みたいな感じかな?厳密にいえばスマイルが寝ているので、2枚は買えないんだけど、そんな重箱を突いてくるのはオプショントレーダーO氏くらいだろうな~~(笑)

これは通貨オプションでも同じ戦略を取れるはず。なぜ『はず?』かって???だって、おいら株先オプションは時々トレードするけど、通貨オプションは使ったことがないんだ。今年から少しずつ触ってみようと思っているけど、なにぶん馴染みがないのでね、、、でも参考までに言うと、

『125円コール売り(1単位)&110円プット買い(2単位)』みたいな感じになるかな?

おいらも80%の確率で、『過去最強の官製相場』は継続し、相場はジワジワ上がると考えている。だからコアポジションの日本株現物ロング、米株現物ロング、JREIT投信ロングはキープしたままです。だから日経平均先物コールやドル円コールのストライク価格を上抜けてしまっても、コアポジションがロングである分、それほど痛くない。それは『自動利食い装置』みたいなもんだ。

そんでもって20%の急落が発生した際は、コアポジション以上のサイズでヘッジが効くという仕組み。

念のため、このポジション運営のリスクを説明しておくと。ドル円や日本株が10%を超える急騰をした場合。コアポジションがあるからやられる訳じゃないんだけど、20-30%と上昇した時に、機会損失を被る可能性はある。金融以外の方には分かりにくいかもしれないので、詳しく聞きたいという(キトクな)方がいらっしゃったら、いつでもお声かけくださいませ!!!

長文失礼いたしました、本年もよろしくお願いいたします!!!


0 件のコメント: