2019年9月30日月曜日

定義の定義

プロジェクトをチームで推進していくためには、計画があり、役割があり、議論がある。これらすべてはメンバー間のコミュニケーションが重要であることは誰でも理解できると思うが、その際に必要なのは使用する言葉の定義だ。

簡単な例を挙げれば、証券会社のフロント(セールス)において「収益」と言えば、定義は「利益」である。この定義が、「顧客の利益」になってしまったら、コミュニケーションはなりたたない。

これは極端な例だけど、プロジェクト参加者がまったく違うバックグラウンドにあったり、バックグラウンドが同じでもまったく違い分野(研究⇒事業)に携わっていたりすると、使用する言葉の定義が知らぬ間にずれる。

現在のプロジェクトも立ち上げ期に、言葉の定義を統一することを心がけた。しかし最近、それでもズレが出始めた。これは何故か?メンバーによって「定義」という言葉の「定義」が違っていたのではないか?

例えばね、人間のタンパク質は10年前まで2.4万種類と言われていた、しかし2年前に科学専門誌Natureで2.2万種類が提唱され、学会は徐々に「2.2万種類」を定義とするようになっている(次第に変化している)。

そうなんだ、ライフサイエンスの先端分野では、研究結果によって定義が変わることがあるんだ。だからこの世界の人たちは、「定義は変わってもいいモノ」と捉えている可能性があると仮説を立てていた。故意、悪意なく、普通にそう考えているだけで、経年で定義が変わってしまっても、それを普通のことと考えてしまう可能性すらある。

「変化の変化」を仮説にしているので、また複雑な話だけど、やっぱりオイラはこの辺のコミュニケーションプロセスを研究したい。

まぁベンチャーが落ち着いてからだけどね(笑
今週久しぶりに指導教授にベンチャーの近況を報告することになったので、自身の研究について久しぶりに振り返ってみた。さぁ、仕事だ。

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