2015年2月23日月曜日

土俵替えの失敗=スカイマーク=

このケースは厳密には土俵替えとは言わないかな???と思いつつ、スカイマークの今回の顛末を振り返ってみた。

スカイマークは日本の航空業界の第三極として、古い体質の業界に新しい風を送り続けてきた。一度潰れてしまったJALは、今でこそはある程度のリストラを経たものの、ANAはいまだに古い体質を継続しているように見える。

スカイマークはレガシーを沢山抱える航空業界において、斬新な取り組みで時代の寵児になりかけていた。それだけに、今回の顛末は自爆ではなく、出る杭が打たれたように思えてならない。

同じようなケースをここ20年の生命保険業界に見る。1、高金利時代の保険契約、2、営業職員依存型の販売戦略、という2つのレガシーを抱えていた生命保険業界に殴り込みをかけた外資系生命保険会社。彼らはレガシーを持たず、従来型生保よりも安い保険を販売することで保険契約を積み上げていった。そこに国内からも複数の新規参入があり、2番煎じながら順調な拡大を見せ、その勢力図は変化したまま現在に至る。このケースにおいて、出る杭たちは打たれることはなかった。

【土俵替え】とは、競争戦略において、ライバル企業と違うフィールドで戦うことを意味している。簡単な例で言えば、スマホのPFの上に、LINEが新しいレイヤーを形成し、通信キャリアや他のゲーム会社の収入源であった電話、メール、ゲームなど沢山のビジネスを奪っていったような戦略。

ちょっと違うかもしれないんだけど、レガシーにとらわれて動きたくても動けない旧来型企業に対し、旧来型企業がもっとも変革しにくい部分で勝負をする戦略は、この考え方に近い。(まぁ、こんな風に表現すると頭のいい方々は青筋を立てて、『まったく違う』と仰るのでしょうけどね・笑)

航空業界と生命保険業界の違いは何だったのだろうか?

1、旧来型企業の経営体力(生保>航空)
2、監督官庁のスタンスの変化
3、新規参入者の業界でのお作法

1、について
旧来型生保はレガシーがあると言っても、倒産するほどの状況ではなかった(そういう生保は90年代後半に淘汰された)。一方、航空業界はROAが低く、過剰債務体質、利益率も低く、国際競争力も低い。よって旧来型生保は新規参入の躍進を、ある程度許容することが出来た。一方、旧来型航空会社は許容できなかった(したくなかった)。

2、について
金融庁は生命保険業界の健全な発展と、国民の健全な資産形成を両立させる必要がある。この観点において、新規参入組は(特に後者を促進させる意味で)便利な存在であった。一方、航空業界はJALが破綻するまでは、ほぼ独占状態の2社をコントロールするためにスカイマークは【有力な第三極】として活用(利用)しや。しかしJALが破たんし、再興した現在、その役割は小さくなっていた。

3、について
今回の破たん劇から現在に至るまで、複数の支援者が現れ、本日ANAが名乗りを上げた。公共交通の役割と、業界全体の信頼性を勘案すれば、破たん前にある程度の救済があっても良かったのではないか?しかしそれがまったくなく、破綻直後から多数の手が上がる状態。これは『破綻を待って、安値拾いをする。』ことを最初から決めていたように見えてしまう。スカイマークの戦略の歴史を見るに、旧来型2社にとっては目の上のタンコブだった。敵視されても仕方なかったのかもしれない。

と、、、思いつくがまま書いたけどね、友人が『スカイマークで国内旅行を予定してたんだけど、羽田についてフライトの15分前に、整備が間に合わないことを理由に、フライトがキャンセルになった。(振替はJRだそうです、、、)』というのを聞いて、ちょっとビックリした。

これって、あまりニュースになっていないので驚いている。業界でのヨコの救済もまったくなし。こんなんだから日本の航空業界は国際競争力も上がらないんじゃないの?、、、とか思ってしまうのはオイラだけか?

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