2015年2月23日月曜日

年初の相場観を中間点検

年初の相場観の中間点検を実施した。

【年初の相場観】
『2015年のドル円、日本株は80%の確率で上昇すると思う。しかし上昇幅はせいぜい10%(132円、19200円)。一方、20%の確率で下落すると思う。下落幅は最大で30%(84円、12000円)』

【根拠】
世界中の相場観が偏りすぎている。
『米国独り勝ちの継続』
『官製相場への信認が継続』

【2014年年末の価格と現状】
ドル円 119.70円⇒119円近辺
ユーロ円 145円⇒134.5円
ユーロドル 1.21⇒1.13
ランド円 10.33⇒10.20
N225 17450円⇒18490円
東証マザーズ 930⇒882
ダウ 17800⇒18140
WTI 50ドル⇒50ドル
VIX恐怖指数 19⇒14

予期していなかったイベント
1、スイス中銀の無制限介入停止
2、地政学リスクの高まり
3、政府VS日銀の関係悪化観測

【雑感】
スイス中銀の無制限介入停止は驚いた。これを受けてECBの量的緩和前にユーロ安が加速(底割れ)。この影響からリスクマネーは多少萎縮した感じを受ける。但し、リスクマネーの流れは、リスク資産内での選別(ハイリスク⇒優良株)となっており、それほど大きなショックとはなっていない。その結果、VIX恐怖指数は年末の水準よりも低下している。

ギリシャはほぼ予定調和の展開。欧州の冴えない状況は継続している。

中国は緩やかなスローダウンを継続している。ただし不動産価格の下落が止まっておらず、近いタイミングで不動産クラッシュが発生してもおかしくはない。

米国経済は予想通り堅調推移。米国長期債の金利上昇は予想よりも早いタイミングで発生している印象。

日本は市場参加者の日銀への信頼感が揺らぎ始めているように見える。JGB市場のボラタイルな値動きはそれを物語っている。政府VS日銀、日銀ハト派VSタカ派の争いが更に顕在化すれば、株、為替、JGBともに予想外の動きに発展する可能性があり注意を要する。その際は、株安、円高、債券安の展開となりやすい。

WTI価格と中国GDP推移を30年くらいのロングスパンで眺めてみた。やはり直近10年間の世界経済&金融市場は【官製】によるところが強く、『金融政策が信頼を失う』か『金融緩和競争にブレーキがかかる』、いずれかのトリガーを引くと崩壊する可能性がある。

お時間のある方は、WTI価格と中国GDP推移のチャートをご覧になってください。2004年頃のWTIは40ドルを上限に平均30ドル近辺で推移している。2004年当時の中国のGDPは2兆ドル程度だが、現在は10兆ドル(世界GDP総額の13%程度)である。

中国のバブルと金融緩和がWTIをプッシュアップしていたと考えたくなるのも分かりますよね?よってWTIは当面、30‐50ドル近辺での弱含みもみあいを予想する。

【VIX】
低下傾向にあり緩和ボケそのものだが、今回の緩和ボケは長期化する可能性がある。ギリシャの暫定支援も4か月延長が決定。次の山場は5-6月になるのかもしれない。それまで心地の良い、【緩和丸】にユラユラと揺られることを望む人が多そうだし、この手の人たちはバタバタとしたトレードをしない。よってリスクオフポジションの積み増しは、4月以降が吉。それまではディープアウトのPUTをポソポソ拾うくらいかな?

【アジアの不動産市況(ヒアリングベース)】
先日台湾留学生とディスカッションしたところ、台湾、シンガポールの現物不動産の賃貸価格が横ばいな一方、不動産価格の上昇が継続しているとのこと。現物不動産の利回りは1%前半くらい。これって、どう考えても、バブル、、、日本のリートがレラティブに選好される理由も判りますよね。ちなみにこの友人は本国で会社を経営していて、十分な情報をもっている人物です。そして、、、『日本の不動産は安いですね。』と言っていた。オーコワイ。。。

【オペレーション方針】
米株対比、N225の割高感が目立つ。
VIXが低すぎる(緩和ボケ)
全般的にダウンサイドリスクを払拭するポシティブファクターが出現しない一方、ネガティブファクターが微増。

⇒ リスク圧縮方針。

日本株現物ロング圧縮、日本REITはHOLD(TSEREITで2000台は売り方針)、米株ロングHOLD、短期ポジションのドルロングVS南アフリカランドロングはドルショートを圧縮しつつHOLD。

加えて17000円以下のPUTをタイミングを捉えて購入。今回は一つ飛ばしで4月限で参入の方針。

いや~、長いコメントだった(笑)

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