2009年5月24日日曜日

ソブリン格付け

今週、米国格付け機関が日本の格付けを引き上げた。理由がイカしてる!

1.家計の貯蓄率が高く、国債の買い手が多い
2.金融危機による金融機関の損失が欧米に比べ小さく、財政への影響が限られる
3.2007―08年の大量償還を順調に乗り越えるなど、国債管理政策が適正に実行されている

これが格付け会社のコメントか?ひとつひとつ文句を言うとですね、、、

1.これは、昔から変わらないことです。ちなみに10年前、米国格付け機関が日本を格下げした時と貯蓄率はほとんど変わっていない。はっきり言って、自己矛盾。

2.これもおかしい。これって相対比較でしょ。絶対比較をするのが、格付け機関の仕事であって、格付けの理由にはならないよね。

3.これが一番おかしい。国債管理政策が問われるのは、これからでしょ。欧米先進国に比べて国債管理政策が適正に実施されてるとでも言いたいのかもしれませんが、もしそうだとしたら、それも相対比較ですから。。。

ようは、、、足元の火事を正当化するために、格付け基準を変えたわけですよ。『あの、日本を格上げしたのだから、米国がAAAから格下げされるはずない。』と。。。確かに、外貨準備に占めるウェイトを考えれば、米債の格下げは困る。それこそドルの信任の墜落だ。私も年初の”独り言”で、このリスクシナリオについてコメントした通り。

だからってねぇ、、市場関係者の誰が見ても『???』になってしいまうような、今回の措置。見苦しくて、失笑という感じです。みんな分かってるので、そ~っとしてた方が良かったんでないの?

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