2024年9月11日水曜日

財務計画を作り直している

創業7年目。これで4回目かな?

ベンチャーキャピタルの出資を得てからは2回目。「できる!」と宣言したことを、「できなかった」と言うことに等しいので、情けないし、悔しいし、申し訳ない。

売上は伸びている。今年度ははじめて2億円を突破する。でもやっぱり赤字になりそうなんだ。。。本業の利益を上回る研究開発費。ベンチャー経営は本当に難しい。

製品、サービスは、診断をサポートする新しいツールとして、自己免疫疾患領域の医師・研究者に信頼されリピーターもどんどん増えている。

自己免疫疾患って、医学部学生が一番やりたくない医療分野なんだ。


1889年、ジョンズ・ホプキンズ病院の初代内科部長。ウイリアム・オスラー氏は、

「全身性エリテマトーデス(自己免疫疾患)は内科学の真髄である」 と語っている。そして同氏は、 

「関節炎(=全身エリテマトーデス疑い)の患者が診察室に入ってきたら、後ろのドアから出て行きたくなる」 とも述べ、この疾患領域の診断、治療が本当に困難であることを語っていたという。


2023年、有名な科学雑誌ランセットで、「英国では10.2人に一人が自己免疫疾患に罹患している。」と報告され世界を驚かせた。米国は7人に1人という報告もある。一方、日本は50人に1人。この数字だけ見ると、「人種差か?」と思うでしょ。違うんだよ、これは国の定義の違いなんだ。実際に日本では、自己免疫疾患のような症状だけど、なかなか診断がつかず、いわゆる「診断難民」となっている人がたくさんいるんだ。あなたの周りにもいませんか?いつも疲れたと言ってる人、肌や関節の調子が慢性的におかしいと言ってる人、この多くが自己免疫疾患の可能性があるんだ。こういう人に、「栄養をとって、十分な睡眠を、、」とか、「痛いときは痛み止めを飲んで、湿布を貼って、、、」とか、これは間違った治療なんだ。自己免疫疾患の治療は不可逆だ。だから早めに治療しなければいけない。オイラは、こういう人たちを早く救ってあげたいんだ。

創業前からオイラは自分なりに調査をして、「自己免疫疾患はこれから社会課題になる」と考えていた。それをチームの仲間に再三説明し、ベンチャーのミッションを自己免疫疾患に据えたいと言い続けた。しかし仲間たちは、「そんな狭い領域に集中したら、ベンチャーは大きくならない。」と言い続けている。

だけどどうだ?現在のベンチャーの中核事業は自己免疫疾患。国内で順調に立ち上がり、これから海外に展開しようとしている。一方で自己免疫疾患以外の開発はまったく進まない。それどころか自己免疫疾患で設けた金を吸い上げている。

研究者ではないオイラが、研究者である仲間を説得できないのが歯がゆい。しかし7年間の事業VS開発の成果を比較すれば、そろそろ英断してもいい頃だと思う。だからオイラ、動くことにした。

もしこれでオイラがこのチームを離れることになったら、それはそれで本望だ。13日に取締役会、19日に株主総会がある。そこでプレゼンするための資料を作成している。


11年前のこの時期、「今変わらないと一生後悔する」と決心して、ビジネススクールを受検した。そこからオイラの人生は変わった。贅沢で華やかな生活を捨てて、新しくて険しい世界に飛び込んだ。ここまで苦労するとは思わなかった。でも11年前のオイラに言ってやりたい。

「お前さんの決心は無駄じゃなかった。お前さんの努力が、小さい世界ではあるけど、人の役に立ち、社会を変えようとしている。お前さんがやりたいのはそういうことなんだろう?決めたことを、まっすぐやり続けろ。そうすれば後悔する暇もないはずだ。」


やるぞっ!!!!!

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