2011年6月11日土曜日

円債

GW前後からベア目の相場観を維持してきたが、おととい相場観を修正した。

財政政策の破綻から相場が墜落すると見ていたのだが、その気配があるどころか相場はジリ高歩調を強めている。

①そもそも昨年度下期の発行を見れば分かるように、需給はかなり悪化し始めている。
②税と社会保障の一体改革を6月までにまとめられなかった場合、格下げの可能性が高い。
③震災の影響が国力低下を加速させ、最終的に円安に向かう。
④震災の影響で、預貸GAPが縮小していく。(乱暴に言えば、国内で借りたお金が海外に逃げていく。加えて個人金融資産が海外に逃げていく)

以上の理由から中期的なベア目線は変更しない。

しかし、震災直後の3つの特需、

1、「一般債発行市場の機能不全により、投資対象が枯渇。代替投資先として選ばれるJGB。」
2、「TEPCOアセットの損切りに伴う、JGBの益出し長期化入れ替え需要。」
3、「負債対比でアンダーマッチングのALMが多く、ニュートラルに戻すニーズが強かったこと。」

この特需はGW明けにかけてかなり剥げたように見えたが、菅内閣の迷走によりTEPCO処理が混混迷をきたし、1,2が再び再燃しつつあるように感じる。

加えて、内閣不信任案をめぐる迷走、退陣する、しないの茶番、、、大連立か、閣外連携か、崩壊か?少なくとも、菅首相が「バカヤロー」解散でもしないかぎり、ズルズル何も決められないまま、迷走が継続する可能性が高い(そしてこの人に限って、バカヤロー解散はない)。

すると、、、次の政権の形がどうなるか?などは、少なくとも民主党代表選の結果を見るまでなんとも言えない。
それは野党にとっても同じだろう。内閣不信任案直前の鳩ー菅の茶番を見ていると、メディアはまったく信じられない。結局、政治家も国民も結果を待つしかない。市場も同じで、この混迷が代表選まで続くと見るのであれば、とりあえず円債は下がらない、、、という見方が蔓延し、この体たらく。。。少なくとも、米債ドリブンで動いているわけではないのだと思う。

くどくど書いたが、次の政権の方向感が明確に見えるまでは円債は強気でいいのかな???と考えております。

しかし、、、原発問題、復興ビジョン、一体どうなってるんだ、この国の政治家と、それを突き上げない国民&メディア。

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