2009年9月24日木曜日

亀井さん。。。

【貸し渋り・貸しはがし法案】 新金融担当相の亀井氏が、中小企業向け融資や個人向け住宅ローンの返済を3年間猶予する、とぶちあげたもんだから銀行業界は騒然としている。亀井氏は企業に十分な資金が行き渡っていないのは、「金融機関が社会的責任を果たしておらず、反省が足りない」と仰っているそうで。。。


返済猶予(モラトリアム)について、対象を元本に限るか、利子も含めるかなどの具体的対応については、今後「金融庁と検討する」としているそうですが。。。
 
まず、この手の話については、冬ぐらいに結構書きましたので、ご興味のある方は読み返してみてください。また、金融業界の方は、読むまでもなく、『意味わかんねぇ』とお嘆きのことと思います。
 
亀井氏は以前より、『金融機関の社会的責任=間接金融の仲介者として、倒産リスクの高い融資もどんどん出せ』というトーンで発言しているように感じます。
 
しかし『金融機関の社会的責任』とはそれだけではないはずです。
 
1、資金主のひとりである、預金者のための安定的な運用責任(融資も含まれます)。
2、株主(社債権者)への利益還元責任。
3、(当然ですが)間接金融の仲介者としての責任。
 
などなど、株式会社として様々な責任がありますし、ステークホルダーの一人として従業員への責任も当然追っているわけです。
 
どうも、亀井氏は3番のうち、借り手のみにフォーカスされているような気がして、個人的にはまったく納得いかない。
 
百歩譲って、『預金保険の対象限度枠1000万円を無制限にする』というのであれば、納得は行きます。こうすれば、信用不安時でも企業は(預金保険全額対象となる)無利息型普通預金や当座預金に資金をシフトするような事はないでしょうからね。
 
すなわち、借り手はいくらでも借りれて、返済はしなくてもいいですよ。その代わり、それで銀行がつぶれちゃったら、預金者の方々はごめんなさいね。。。というのは理解不能という事。
 
銀行が消費者金融会社に金を貸して、消費者金融会社が中小零細企業に運転資金を融資するという構図が気に食わないようなのですが。。。リスクアセットとか、自己資本比率とかの議論は置いておいて、、、消費者金融会社並みの融資金利をとっていいなら、銀行だってもう少し融資の蛇口をゆるめますよね。倒産率に見合った、貸出利息と言うのがあるわけですから。
 
これも何度もいいますが、、、融資の蛇口を大解放した新銀行東京はどうなってますか?銀行が貸さない分、保証を供与した信用保証協会はどうなってますか?
 
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