2010年10月5日火曜日

日銀金融緩和実施!

ちょっと驚きました。

まさか、この内容の緩和がこのタイミングで実施されるとは。。。

市場コンセンサスは、『今回の会合では、新型オペの再拡大+ α にとどまる。』であり、当方も含む一部のひねくれ者が、『 α = 5bpの利下げ』と予想していた。

しかしそれすらを上回る、①0-10bpへの低め誘導。②時間軸。③新型基金設立。 

①はテクニカルな話をすると、日銀当座預金への付利金利を0.10%に据え置くため、シンボリックなもの。日銀口座をもたないプレーヤーのみ0.10%以下での資金運用をする形になり、コール金利の低下は限定的なものにとどまりそう。実質的には0-0.10%レンジの上限域にはりつくだけ。普通預金金利+預金保険料率、を勘案すると、0.09%で調達した方がまし、という考え方になるのかな?もっとも普通預金金利を0.001%にすれば数BP程度の金利低下が発生するでしょうが、、、結局付利金利との裁定で、それほどの低下余地は生まれない。

②はいわずもがなですが、フォワードカーブを押し下げる効果があり、中期ゾーンのVOL低下と金利上昇余地を限定的にさせるのだろう。もっとも、本当の意味でのゼロ金利+時間軸、と比べると、足元が有金利であるため、手前のVOLが限りなくゼロに近づかない分、前回のゼロ金利時に比べると効果は薄れると思う。確か、当時の2-5年のスプレッドが10bpくらいだったように記憶するが、既に現在は12bp程度、、、既にゴールに到達している。これからは5年以降で、『イールドカーブツブセ運動』開始!

③基金設立はFRBを手本にした感じがあるが、5兆円のうち、なんで3.5兆円が長期国債と短期国債(いずれも短めのもの)???おまけに日銀券ルールの対象外だという、、、意味不明。でも、白川総裁は記者会見で、『必要があれば、基金の規模、購入資産の残存期間については見直す用意がある。』とのコメント。もし長期国債の残存期間が延びれば、ただの第2輪番か?個人的には、残存期間の長期化は社債をさしているような気がしている。昨年まで実施されていた社債買いオペ(残存1年まででしたっけ)は、短めのクレジットカーブを押しつぶす効果があったのは記憶に新しいところ。最後の方は、札割れを連発していたので、今回は残存期間を延ばしてくる可能性がある。その際②の時間軸とあいまって、信用緩和に時間軸を織り込む効果が発生する。これは、BOJにとっても初の試みであり、今後の展開が注目される。

そうじて、、、市場の評価は低いが、個人的には、良く出来ました!!!二重◎という感じです。

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