ベンチャーのサービスが教科書に載った。教科書と言っても、「診断指針」のことである。
オイラも昔は知らなかったけど、病気になって病院に行くと医師が診てくれて診断されるよね。このルーティーンって下記のようなもんなんだ。
診察⇒診断⇒治療法確定
患者目線で分かり易く言うとね、
診察してもらう⇒お医者さんが何の病気か決定する⇒お薬を処方してもらう
この「何の病気か決定する」のって、お医者さんの知識や経験でやっているもんだと思っていたんだ。これは間違った解釈で、すべての病気に診断・治療指針というのがあって、この指針に基づいて診断しているんだ。
たとえば、シェーグレン症候群の診断指針は下記。
(流し読みして、最後の太字だけ読んでくれればOK)
シェーグレン症候群 厚生労働省改訂診断基準(1999年)
1.生検病理組織検査で次のいずれかの陽性所見を認めること
A)口唇腺組織でリンパ球浸潤が 1/4m ㎡当たり 1focus 以上
B)涙腺組織でリンパ球浸潤が 1/4m ㎡当たり 1focus 以上
2.口腔検査で次のいずれかの陽性所見を認めること
A)唾液腺造影で stage I(直径 1mm 以下の小点状陰影)以上の異常所見
B)唾液分泌量低下(ガムテスト 10 分間で 10mL以下,またはサクソンテスト2 分間 2g以下)があり、かつ唾液腺シンチグラフィーにて機能低下の所見
3.眼科検査で次のいずれかの陽性所見を認めること
A)Schirmer 試験で 5mm/5min 以下で、かつローズベンガルテスト(van Bijsterveld スコア)で陽性
B)Schirmer 試験で 5mm/5min 以下で、かつ蛍光色素(フルオレセイン)試験で陽性
4.血清検査で次のいずれかの陽性所見を認めること
A)抗 SS-A/Ro抗体陽性
B)抗 SS-B/La抗体陽性
以上1、2、3、4のいずれか2項目が陽性であればシェーグレン症候群と診断する。
お察しの通り、決められた項目をたんたんと検査して、2項目を満たせば診断が確定(病名が確定)し、治療に移ることができる。裏返せば、診断確定前は薬が出せない。
それでね、、、かなり遠回しになったけど、ベンチャーのサービスが、ある病気の診断指針に掲載されたんだ。こういうのは普通、企業側が医師・研究者に「書いてください」ってお願いする者らしいんだけど、改訂委員の先生が自発的に追記してくれたんだ。
とても嬉しかった。そして社会的な責任が更に強くなったように感じている。
難治性疾患分野は地味だけど、社会課題として誰かが支援しないといけない分野。その一助となるべく、今日もいつも通りアホみたいに仕事している。
やっぞ!!やっぞ!!やっぞ!!
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