OPECの決定を受けて急落したWTI原油の影響ですが、その後の米株、日本株はともに高値更新!
いずれも、原油安⇒低インフレ⇒緩和的金融政策持続⇒内需喚起⇒株高、という思考回路の模様。
先日コメントの通り、「原油安は日本株にプラス」であり、まずは納得いく反応。しかし米国経済には注意しておきたい。
今回のOPECの減産見送りが米国が仕掛けた巧妙な戦略だったと仮定しよう。それは、『原油価格の低下で、米国がなんらかのベネフィット』を得る戦略である。原油価格低下が米国経済に与える1次的な反応として挙げられるのは、
1、オイル産業の低迷
2、ガソリン価格低下を通じた内需喚起
3、その他消費財価格を通じた内需喚起
4、(現状では)原油の純輸入国である米国にとってエネルギー調達コスト低下によるメリット
1については直接的な話なので割愛する。
4についてはマクロ的な話になり、長くなるので割愛する。
今回は2,3に焦点をあててみたい。
具体的に2、3、の恩恵を受ける層は低所得層である。ガソリン価格低下、その他消費財価格低下により低所得層に購買余力が生まれるという事は、米国の経済成長を地道ではあるが着実に正しい方向に導くエンジンとなり得る。
そう考えると、この米国の戦略は【エネルギー緩和】と考えることが出来るのではないか?金融緩和、財政拡大などを典型的な景気刺激策と取るのであれば、これは政府が直接市場経済に介入しない【新型の緩和】である。
米国が望む、今後数年の景気パスは以下のようなものではないのだろうか?
エネルギー緩和(短期的にインフレ率低下)⇒中低所得層の購買余力拡大⇒個人消費増加⇒内需産業成長⇒実需を伴ったマイルドなインフレ⇒正当な理由をもった利上げ
現在、金融市場が米国の利上げのタイミングで戦々恐々としているのは、投機資金の逆回転への懸念である。しかしこの発想の根底には、『利上げにより米国経済が失速することで、世界経済全体が落ち込む』という考え方がある。
上記仮説に基づくパスであれば、『利上げでも米国経済は失速しない(もしくは失速は緩やかなものに留まる)』わけであり、それは世界経済全体にもポシティブな内容なのである。
まぁ、相場を斜めから見ている人間のアホな発想なので、聞き流していただければ結構です(笑)さ~、明日はモーニングピッチだから、もう寝よう!!!
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