2015年5月24日日曜日

VIX恐怖指数

下のチャートは直近1年間のVIX恐怖指数であり、指数はほぼLOWレベルで推移している。

要因としては、

①、ECBの追加緩和バイアス、
②、日銀の追加緩和期待、
③、FRBの利上げ開始先送り期待、
④、中国の緩和バイアス、

主要中央銀行の金融政策によるところが大きい。

何度も指摘していることだが、「現在、我々は過去最大の官製相場の中にいる。」 
すなわち『緩和ボケの影響で、リスク感覚が麻痺している。』

リスク感覚の麻痺は、リスク資産への過剰投資を生み、それが(本来は高いはずの)リスク資産のボラティリティーを低下させる。それを如実に表すのが、このVIX指数だ。

東証一部上場の平均PERは18倍くらいで、欧米の株式市場対比で割安という見方も出来る。でもね、「〇〇対比割安」と言っている時点で、リスク感覚が麻痺している訳です。

おまけにねPERは現在の時価総額を直近決算や、翌期の利益見込みで割りかえしている訳で、2年、3年先の見込みを示すわけではない。この手の分析は結構好きだけど、5-10年スパンでビジネスが安定している企業を図る際には良いと思うのですが、ビジネス自体のボラティリティ―が高いところには不向きですよね。

新興市場株、未上場株のPERは、見えない所で100倍以上になっているものが目立っている。緩和マネーは、こういうところであふれているのだと痛感する次第ではあるが、投資が投機にならないことを祈るばかりである。

ちなみに③については、先週末のイエレンのコメントで崩れたようにも見える。でもFRBはこれからも、金融市場に『やる OR やらない』のゆさぶりをかけてくるのだろう。この揺さぶりが、金融市場に事前準備を促し、ショックに対するボラティリティ―のボラティリティ―(=ボルガ)を低下させるのである。よって、今回のイエレンのコメントはポーズ。

個人的に、FRBは今年利上げできないと言う考え方を、頑固に維持している。





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