2016年8月17日水曜日

サイバーダイン株に関する米国調査会社レポートに右往左往

昨日米国調査会社シトロン・リサーチが東証マザーズ上場のサイバーダインに関するレポートを公表した。

シトロンのアプローチはシンプルで、極論すれば『財務分析上割高な株を売り推奨』するものである。そして同社のレポートは会員に配信されるのではなく、誰もがネットを通じて閲覧できる点で他の調査会社とは異なっており、市場浸透性は高いと言える。

シトロンは企業情報(本店所在地、株主、経営メンバー)などをオフィシャルにしておらず、企業実態にはグレーな点も多いが、調査会社として15年以上の業歴を誇り、いい意味でも悪い意味でも一定のステータスを有している。

シトロンレポートを受けて、サイバーダインの株は2100円近辺から1850円まで下落した。時価ベースでは1時間で350億円ほど吹き飛んだ形になる。

シトロンという会社の評価はさておき、今回の件において肝に銘じるべきことは、『ベンチャー企業は時として市場に弄ばれる』ということである。サイバーダインは種類株で議決権を握ることには成功したが、(当然ですが)株価まで自分たちで決めることはできない。

IPOするということはパブリックの評価をうけるということであり、パブリックの中にはUnknownな敵や味方もいるわけだ。今回はその洗礼を浴びたという所。

そもそもサイバーダインの株式評価が高過ぎたので、シトロンがレポートを出さずともいずれ修正が入っていたかもしれない。そういう意味では、もしサイバーダインが被害者面(昨晩のCFOのコメントからはそんな雰囲気を感じたけどね)をしているのだとしたら、それは間違った反応だと思う。なぜならサイバーダインの経営者が投資家に幻想を抱かせてしまい、その株価の上昇にブレーキをかけなかった訳だから。

コンプライアンス(法令順守)の語源は"comply with another's wish"(他者の期待や願いに応える)だと言われる。いずれにしても会社を設立し第三者に株を渡すということはコンプライアンス上の様々な責任が生じ、その規模が大きくなればなるほど管理は複雑になることを意識しなければならない。



念のため申し上げますが、オイラはシトロンを擁護している訳ではなく、Go Publicする時は、『充分に気を付けろ』と言ってるだけです。勿論、未上場でも第三者割当増資をする時は同様。

オイラの性分をご存知の方は、『オイラがシトロンみたいな調査会社を大嫌い』なことはご理解いただけますよね(笑)

今回のレポートについてぶっちゃけ言うと、『アンタが言っていることは極めてまともだが、アンタのやり方や、言い方、そして存在自体がクソだ。』

オイラは怒ってるんだ、文句あっか?(ちなみにホルダーじゃないからね・笑)

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