2015年11月30日月曜日

同じ年に監督を解任&辞任した田坂監督

元日本代表の田坂和明氏は、本年6月までの5年間大分トリニータ(J2)の監督を務めた挙句解任された。結局大分は、現在J2&J3の入れ替え戦で窮地に立たされている状況。

大分を解任された同氏は、すぐに清水エスパルスにヘッドコーチとして採用され、就任後2か月で大榎監督が解任されると後任監督に就任した。結局エスパルスは浮上することなくJ2に降格。同氏は責任を取る形で監督職を辞任した。

22年のJリーグの歴史の中で、同じ年に2チームの監督を経験して、辞めた人間はいなかったのではないか?同氏に注目したことがないので、詳細はよく分からないが、同氏に関する記事でとてもいいコメントを見つけたのでご紹介。


『恵まれた環境に選手たちは慣れ過ぎている』


エスパルスに着任した時の同氏の印象は、こんな感じだった模様。エスパルスはオリジナル10であり、サッカー王国静岡の盟主でもあった。過去の繁栄のおかげでクラブ施設は充実し、選手たちにとって、『これが当たり前』になっていたのだろう。

例えば練習試合においても環境がまったく違うようだ。クラブ施設の充実していないJ2チームとの練習試合では、相手チームは『ロッカー&シャワー施設の完備された、エスパルスグラウンドでやりたい!』となる。よってエスパルスの選手は移動する必要がない。一方、対戦相手は練習試合とはいえ遠征となるので、参戦できるメンバーの数が限られる。当然、ボーダーライン上の選手は練習でも気合いが入る。

一言でいえば『ハングリーさが足りない』という事だったのだろうが、田坂監督の言いたかった本当の意味は、『ハングリーさを養える環境(体制)じゃない』という点だったのだろう。

ハングリーさを養える環境は、選手個人のハングリーさを強化し、チーム力のボトムアップを生み出す。どのチームも考えて欲しい点ですね。

Jリーグは来年度から、セカンドチーム(2軍)のJ3正式参戦を開始する。当初参加できるチームは4チームだけの模様だが、下部チームの育成に積極的なチームが参戦するものと思われる。このような施策がリーグ全体の活性化につながる事を切に願います。

0 件のコメント: