下記はオイラのCOCOA(新型コロナウィルス接触確認アプリ)の画面だ。ご覧の通り、『8月8日に陽性者と接触した』という通知が突然届いた(8月13日夕方)。
仕事柄、医療従事者の知り合いは多く、弊社の関係者にも臨床医がいる。その方に相談したところ、「明日の午前、PCR検査の枠が空いているから、朝一番で来てください。」とご案内いただき、検査の結果『陰性』だった。
問題はその後の対応だ。アプリの通知をそのまま受け止めると、「オイラは、8月13日に陽性判定された方と、8月8日に1メートル以内15分以上接触した」ということになる。
最初に、陽性になった方とオイラが接触した時、その方に感染力があったかを考察する。
その方の陽性判定のタイミングがどのような状況だったのか推測するのは難しいが、一般的には「何らかの発症があったのでPCR検査をした」という考え方が妥当。すると8月8日は発症の3-5日前であり、感染力のある時期と考えられる。するとオイラは、「濃厚接触者の疑いあり」という判断になる。
次に、「濃厚接触者疑いの人」がPCR陰性だったケースの対応について考察する。
一般的な保健所の指導は、「PCR検査の結果、陰性だった場合にも最終接触日から14日間は健康観察が必要。自宅での健康観察を行い、外出を自粛。」となっている。
なぜこのような安全策が取られるのかというと、下記の問題があるからである。
①PCR検査の信頼性が100%ではない
②接触から感染(陽性)までの期間についても断定的な情報がない
ただし「COCOAによる、陽性者との接触確認通知後のPCR陰性判定」について、上記の安全策を採用すべきか否かは、「陽性者との接触状況」を加味する必要がある。
このアプリで確認できるのは、「スマホ同士が1メートル以内15分以上」にいたということである。しかしお互いにマスクをしていたとか、壁越しだったとか、スマホをいれたカバン同士が1メートル以内にあったとか、、、様々なシチュエーションが想定される。
即ち、「陽性者との接触確認通知」は、「濃厚接触者の可能性がある」ことを示すだけなのである。
オイラのケースでは、8月8日に「1メートル以内15分以上」接触した人は、5人だけである。そのうち3人は家族であり、もちろん陽性者は出ていない。残りの2人はテニスの試合会場で一緒だった方で、いずれも陽性ではない&COCOAをインストールしていない。また外でマスクを外したのはペットボトルを口にする時くらいである。
即ち「濃厚接触者の定義」には抵触しないのである。
長い説明になったが、「濃厚接触者疑いの人」がPCR陰性だったケースの対応については、接触当日の本人の行動とその記憶次第ということになる。
オイラのケースでは接触した人間も少なく、行動も特定できていることから、濃厚接触者ではないと胸をはって言うことができる。それでも今回はこのご時世なので、8月21日(金)までは在宅勤務することにした。理由は複数あるのだが、この対応を望んでいる方がオフィスに存在することが判明しているので、ここは感染拡大対策ではなく、公衆倫理や道徳上の問題で決断した。
今回接触通知を受信してPCR検査を受検し、自主隔離ルールなど調べたうえでの感想として、「COCOAはよくできたアプリ」だと思う。厚労省発表によれば、COCOAのダウンロード件数は1290万件(陽性登録者225人)を超えており、感染防止対策としてとても良い方向に進んでいると思う。
これに伴いオイラのように、「陽性者との接触確認通知」を受信する人が急増するはずだ。その際の対応をどうするのか、もう少ししっかり考える必要があると思う。今回、オイラは無症状であったにもかかわらず、たまたまPCR検査を受検することができた。しかし通常であればこのような対応がとれることは少なく、アプリを経由した指示は「症状が出たら病院を受診してください」というものである。
ご存じの通り最近のクラスターの特徴は、無症状もしくは軽症者からの感染が多い。そういう意味で、通知を受信した無症状者にはPCR検査を受けるまでは自身が「無症状感染者」であることを前提とした行動をとるよう指導をすべきである。
長文になってしまいましたが、まずは経験をシェアさせていただきました。本件に関しては今後も情報がアップデートされ次第、コメントさせていただきます。
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