スタートアップ業界でフィンテックブームが始まったのは2013年頃だ。遅れること2-3年、日本でもフィンテックがバズワードになった。同時並行でビットコイン(ここでは仮想通過の総称として)のブ―ミングが発生。
本日の日本経済新聞はよほどネタがないのか、この類の記事が紙面を割いた。規制業種としてお行儀の良かった民間金融機関が、外部の革新的技術を取り入れて新しいことをやろうとしているのは大いに評価できる。かかし、、、、、どれもこれも、「とりあえずポーズとしてやっておくか」というモノにしか見えない。
逆に小規模金融機関がこのような技術に心酔し投資を積み重ねる行為は、「アンタそれはバブル後期の投資と同じだよ」と進言したくなる。
オイラが決済通貨としてのビットコイン(もどきを含む)を酷評する理由は以下だ。
- 既存通貨との変動制としている時点で決済手段として使いづらい(使うのは勝手だが貰っても困る企業、ヒトが多い)。
- そもそも会計基準が曖昧。
- マネーロンダリング対策が難しい。
- 市中残高が増えているとは言うが、その多くが投機用保存。
- 金利がつかない時点(≒金融政策とリンクしない)で、「マクロ的な通貨」に育つ可能性は低い(というか”ない”)。
「マクロ的な通貨」を決済機能(交換)、付利機能(保存の動機)と定義している。「通貨の3機能が、、、」とか唾を飛ばしたい人は河原で勝手にやってください。
国内決済特化の固定相場型は便利ではある。しかし個人間のワリカンを振込手数料を払って支払うことってそんなに多くない(メリット少ない)。スマートな感じはするけどね。せいぜい技術を主導する銀行の行員が、社内での飲み会のワリカンに使って上司に褒められるくらいでしょ(笑)
ブロックチェーンもヤバいと思うんだよね、、、堅牢に作り込んだプラットフォームだって過去に何度も信じられないエラーを起こしてるでしょ。それ以上のものを作れるというのか?水掛け論になるけど、「それ以上のものを作れる」というなら、「さらに上のモノ(=ハッキング技術)も出来ちゃうよね」
逆に堅牢(=セキュリティー万全)の定義が「外敵から完全に守られている」とするのであれば、それは「ヒトが制御することができない」ことを意味するはずだ。でも他の分野を考えてみて。これまでもヒトが作り出した「制御できないもの」が暴走し、惨事を生み出した記憶は沢山あるよね。
オイラは「金融とは資本主義下の唯一無二の補完材」だと考えている。そう考えるとこの補完材を変質させるということは資本主義自体を変えることにもなるのかもしれない。
最近コメントしていなかったけど、「資本主義の終わり」を展望した行動と考えるのであれば理解はできる。でもこれらのフィンテック普及に汗を掻いている人達が、その出口まで考えて行動しているとは思えないな。
書き出すと止まらないので、そろそろやめとくね。
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