2016年10月11日火曜日

予想と計画の違い

大掃除してたら6年前の中長期世界経済展望的なレポートが出てきた。

なんでも確かめたいオイラはこんなことをやってしまった(別に暇な訳ではない)↓



上図は2011年時点でのGDP予想成長率(米国、中国、日本、ドイツ)と、それらの実績値、予想と実績の乖離である。

言わずもがなですが上記4カ国で世界GDP合計の約半分を占めている。

結果は一目瞭然ですが、ほとんどが大外れ。しかもマイナス乖離。世界GDPのけん引役が(予想対比で見れば)総コケなので世界的な長期停滞を招いていると言うことも出来る。

オイラは予想が外れたことを非難しているのではない。むしろその逆、予想することは大変なのである。数字をズバリ当てることはおろか、そのモメンタムを当てる事すら難しいのである。

経済予想は闇雲に作られるわけではない。例えば現段階で決まっている政府支出(予算)、そこを起点として循環するマネーの動き、ひいては末端の物価に至るまで綿密に計算され、極めてロジカルに構築されている。

それでも外れるのである。それは「ヒトは予想された通りに動かない」からだと言える。即ち、予想は計画ではないのである。

でもね逆説的に思うのは、もし仮にヒトが予想と同じ計画をたてて100%達成すれば、当初の予想に近い数字が出来上がる訳だ。

当然、「私は来年度は+1.7%増のGDPを創出し、所得ベースでも〇.〇%増加させます。そして〇.〇%消費を伸ばし、、、」とするのは非現実的。でもそういうメカニズムが内包できればミクロ的な計画の集積がマクロデータとして反映されるはずだ。

何を言いたいのかというと、景気が悪いのを政府や中央銀行のせいにする方々に、「アンタは自分の行動がマクロデータの結果の一部をなしていることを理解していますか?」 そして、「あなたは、自分は最大限の努力をしたと胸をはれますか?」という事。

またちょっと疲れてるのかな?明日はつくば出撃につき、そろそろ寝ます。

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