週末のテレビ番組に野田元首相が出演されていた。今回の日銀のマイナス金利政策導入について質問され、「これまでも異次元緩和の副作用はあったが、今回の決定には更なる副作用がある」と回答されていた。
もの凄い違和感。
だってマイナス金利は日銀VS民間銀行の話ですよね。民間銀行が預金者に対して、口座管理手数料や、マイナス金利を強要する訳はないですよね(←この議論は長くなるので、今回は割愛します)。即ち、民間銀行の収益性が落ちるだけですよね。
どこに副作用があるんだ???
国債を大量に購入し市場機能を麻痺させる、株やREITを購入して中銀のバランスシートを不安定化させる、この2点は明らかに副作用が懸念される。だからこの延長線上で、量的緩和拡大&質的緩和拡大となれば、副作用は大きくなったと表現しても良い。
しかし今回の決定はそのいずれでもない。野田さんはきっと分かってるのに、言ってみただけのような気がするけど、一般の視聴者は「副作用」とか過敏に反応するよね。変に煽るのは止めてほしいね。
さてそれでは実際に今回の政策変更に効果があるのか?金曜日午後の独り言でオイラは、「これは金融機関にとっては引き締めだ」とコメントした。その考え方には変化がない。しかしマーケットはとりあえず長期金利低下で反応し、その後のロンドン&ニューヨークは株高&円安で戻ってきている。
金利が低下すれば行き場のない運用資金(銀行の余剰資金)は、なんらかの投資対象を模索する。10年国債がとうとう0.10%を切ったとか。やはり米債、欧州債に資金が逃避していく形になるのかな?
金曜日の反発は日銀のおかげというよりも、ここ数日間の原油市場の落ち着きと、テーマボケ(飽き)が主因だと思う。しかしそこに日銀ネタがあり、市場参加者の多くが久しぶりに金融政策にフォーカスし始めた。すなわち緩和ボケ相場への再突入期待だ。今週はとりあえずリスクカバーマーケットが継続するのかもしれませんね。ポジションを結構持っているので、変なところでアンワインドしないように冷静に対峙しようと思います。
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