2016年1月22日金曜日

大引けのパンツドライバー

昨日の日経平均は大引けのパンツドライバーとなった。前場こそは金融緩和を示唆する安倍首相のリップサービスや、堅調にスタートした上海総合株価指数などを材料に戻り高値を試す展開となったものの、後場に入ると大した売り材料もないままズルズルと一直線に下落。

寄り付き価格以下では前場に構築された短期筋のロングが連続ブレーンバスター状態でなだれ込み、引け安値(=大引けパンツドライバー)で轟沈↓

気になったのでいくつかのニュースを読み漁ると「オイルマネーの換金売りが止まらない」との事。

全部は否定しないよ。でもねおかしな点をいくつか指摘しておこう。


『日本株を含む外国株式で運用していたソブリンファンドが、原油価格が下がった影響で財政が悪化したため、カネが足りなくなって換金売りしている。』


  1. 産油国のソブリンファンドは外株でも運用しているが、国庫資金の全てが株である訳がない。
  2. 外貨準備を含め、産油国政府はドルを含めた現金を(まだ)豊富に保有している。
  3. 原油安の影響で産油国の『短期的な財政』は悪化しているが、過去10年間を通算した『長期財政』はまだまだ黒字。


多少割り引いて評価すると、こんな解釈が正しんじゃないの?

『世界景気減速や地政学リスクの顕在化を受けて世界同時株安となる中、かねてより継続していた原油供給過剰におけるチキンレースが混迷化。投資していた株のパフォーマンスが悪化した産油国ソブリンファンドが、[損失確定]のために株を売却している。』


結果的に、産油国が株を売ってるのは同じ。でもさ、前者のストーリーだと深刻だけど後者のストーリーだと一過性な感じがするでしょ。この相場ね、、、勘違いした資本至上主義の恣意的なきな臭さを感じさせるんだよね。


年初にも書いたけど、①原油安、②FRBの緩和カード(利上げペース減速オプションを含む)は、相場のショックアブソーバーになるはずであり、ボラティリティ―上昇を伴った株価下落に対してはガンマショート&デルタロングが吉と考えています。

ソフトに書いたつもりだったけど、不安定化する世界株式市場を見るにまた腹がたってきた(笑) 「金融」は誰の為に、何の為にあるんだ?まぁいいや、もう寝よう。

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