懸念していたことが現実に、、、
何度かコメントしていた再生可能エネルギーの普及制作が仕切り直しを迫られている。2012年に開始された、太陽光などの電力を電力会社が定額で買い取る制度が当面停止されることとなった。
対称は法人のみで、個人からは引き続き買い取るとの事であるが、法人の多くは中期的な収益見込みを立てて設備投資していたわけだからたまったものではない。
本件に関する報道は様々な角度からコメントされているが、当方の視点は一般的なものとは異なるので、ご意見がありましたらドシドシください。
国の無策や、制度設計の甘さについては言及するつもりはありません。当方が指摘したいのは、この制度に乗った法人、個人のスタンスです。
一般的に、この事業をスタートする際、以下のように考えるのでしょう。
1、太陽光発電システムを、太陽光吸収率の高い土地に作る。
2、設備投資コストは、機械設備、土地代(賃料の場合もあり)、
3、ランニングコストは人件費、電気代、
4、「1~3」の最適化が図れるところに設置
以上、
おかしいですよね。この流れ。「誰に」「いくらで」「いつまで」売れるか考えてないのです。加えて、「同じように参入するプレーヤー(競合)の存在」も大して考えていない。
参加者の多くが、「〇〇電力が、固定価格で買い続けてくれる。」「(少なくとも)設備投資コストが全額回収できるくらいは買い続けてくれる。」と考えていたのです。当然、売電できなくなっても自分で使うとか、ある程度のヘッジはできているのでしょうが、どこまでヘッジできているのでしょうか?自分で使えるほど、自社の工場施設は隣接してますか?本当に自社事業とのシナジーはありますか?
リスクテイク(新規事業開始)する際に気を付けなければいけない点。「容易にキャリー収益が計算できるポジション(ビジネス)には致命的な落とし穴がある。」
これって相場とまったく同じなんですよね。今はFRB,ECB,BOJともに低金利だけど、昔、BOJだけがゼロ金利政策をとっていた頃、多くの投機資金が【円調達⇒円売り&外貨買い⇒外貨債券運用】を積極的に積み上げた。確かに、ゼロで調達して、プラス金利の商品や通貨を買えばポシティブキャリーになる。購入した商品のボラティリティーが小さければ、とりあえず塩漬け(ポジションのメンテナンスもしない)。
そしてある時突然、「日銀緩和解除へ!」なんて新聞に出たりすると、それまで白目向いて、鼻提灯でそのポジションをもっていた投機家総出で、【プラス金利資産売り⇒円買い⇒円返済】という流れになる。
確かにこの手のポシティブキャリーのポジションはクレバーな感じがするよ。でもね、個人的にはこの考え方は駆け出しの頃から大嫌いだった。だって市場参加者のほとんどの人が勝つなんてこと、普通ないでしょ、、、ロングスパンで考えたら。
まぁ、だからショートで踏まれ続けるんだけどさ、一人でね(笑) 文句あっか???
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