2009年9月7日月曜日

中国の外資系証券会社とのデリバティブ取引清算について

まだ詳細が明らかになっていないので推測ベースのコメントで恐縮ですが、中国国家当局が『中国国有企業と外資系証券複数社が相対取引している原油オプション取引について、損失計上の懸念から一方的に解約する可能性がある。』と発言している。

取引の詳細について明らかにされていないのでなんとも言えないが、現在中国は産油国である。よって、原油デリバティブを利用するとすれば、『中長期的な値上がりリスクをヘッジするために、ロング(=原油が上昇すれば儲かるポジション)をとるはずである。』

本日ベンダー記事によれば、『オプション』という言葉が出ていたので、WTI価格で表現すれば、1バレル=75ドルコールみたいなものを買っていたのではないかと推測される。しかも相対取引であるから、オプション満期は比較的長いものであったのではないか?

そして、今般の原油相場伸び悩みで、一方的解約を検討というところか?おそらくデルタでやられて、セ-タでもやられて、、、相対取引なのでアンワインド時には、相応のコストもチャージされるはず。だから、、、『全部なかったことにしてちょ♪』という大変虫のいい話。

最近アナウンスされた、中国国内市場への投資規制の緩和や外資系企業の中国進出に対する緩和などは、そのバーター(=損した分返してもらうから、その分こっちで儲けるチャンスをあげるからさ)という感じなのか?

本件確かに虫のいい話ではある。しかし、国有企業の担当者なんかは、市場のプロでもなんでもなかったりして、取引内容をよく見ると明らかに、『だました外資の方が悪いよ』的な内容なのかもしれませんね。

それにしても、『やられたら、全部なしよ♪』という発想には気絶させられますね。そんなオプションがあったら俺が買いたい。本件については続報がありましたら、またコメントさせていただきます。

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