『年末のご挨拶』
皆様
本年は大変お世話になり誠にありがとうございました。
今年は5月に新型コロナウイルス感染症が5類感染症に移行し、「4年ぶりに開催!」というニュースをよく聞くようになりました。世界的な物価上昇はマイルドに継続し、企業が最高益をたたき出す中、企業収益が個人に還元されない国においては市民生活を圧迫する形となっています。またロシア&ウクライナの戦争が長期化する中、パレスチナーイスラエル情勢が悪化し、すっきりしない社会情勢が継続しています。
このような状況下ベンチャーは6年目を迎え、チームが更に拡大する中、想定外の事象が発生し、事業&技術開発のロードマップを修正しながら全力疾走する1年となりました。
事業が細分化され業務量も増えてきたことから、研究本部を一部体制から三部体制に移行し、業務&権限を明確化するなど、徐々に会社らしくなっています。同時に経営業務も増加してきたことから、権限移譲をスタートさせる今日この頃です。
それでは年末でございますので、簡単に近況報告させていただきます。
「仕事」:
自己抗体解析に特化したベンチャーを設立して丸6年になりました。この一年を一言で表現すると、「無事に緊急発進の年」。
ベンチャーは本当にいろいろなことが起こります。債券&デリバティブ市場業務に長期間従事していたので不確実な事象を想定しながら行動するのは比較的得意な方です。しかし想定外の事象が頻発するとリスクコントロールの選択肢は狭くなり、判断力より決断力が求められる場面に遭遇します。
年央に想定外の事象が発生し、1週間悩みました(←その頃、自己免疫性脱毛症を発症⇒ステロイド注射で5か月で治癒)。そして決断したのが「製品Hの早期ローンチ」です。
製品Hは共同研究の形態では、公的ブラック研究機関時代(=創業前)から提供していたので、技術として仕上がっています。しかしサービスとしてご提供するには事業インフラ、社内体制の構築が必要な状態でした。そのため当初予定より7か月早いローンチに向けて、社員、研究者が懸命に準備し8月末に緊急ローンチすることに成功。
ありがたいことに、4か月で100件以上のご依頼を頂戴し、来年のお見積りも沢山頂戴しました。ご支援いただいた皆様には心より感謝申し上げますとともに、看板製品の一つとしてしっかり育てたいと思います。
2021年12月にローンチした、研究検査Aは、おかげさまで国内200の医療機関から2,000件以上のご依頼を頂いております。最近の学会では、症例報告、ポスター発表などで研究検査Aのデータをご活用いただく機会も増加し、研究者&社員にとって大きな励みとなっています。
「研究」:
学位取得に向けてデータだけは取り続けると誓っていたのに、アクションリサーチメモはまったく残せていません。ベンチャーの経営に集中するために仕方のないこととは言え、こんな経験は二度と出来ないと思うので、日々思いついたことは仕事用のWORDメモに記録し続けています。ベンチャーが落ち着いたら、このメモをなんらかの形で発表する予定です。
「趣味と健康」:
一番の趣味は(相変わらず)子供たちのテニスのサポートです。学校以外の時間のすべてをテニスに費やし、ほぼ毎週末関東近県で開催されるジュニアトーナメントに出場します。車での移動、現地での食事、試合前後、彼らと色々なことを話します。その中で思うことは、「客観的に自分を見つめる習慣」が身につきつつあるということです。スポーツを通じてこのような経験を積んで欲しかったので、これからも彼らが一生懸命やるのであれば、全力で応援してやりたいと思います。
ゴルフはコース2回、練習場3回でした。使用しているクラブは10年以上同じものです(笑)引き続き、老後の仲間づくりの一環で細々と続けたいと思います。
健康は低空飛行でした。過労と栄養失調から爪が変形し、自己免疫性脱毛症になり、首のヘルニアが悪化し、とうとう新型コロナに罹患し、おまけにコロナ明け3日後にインフルエンザに感染しました(涙) 退化にブレーキをかけるために、毎朝20分の筋トレ&ストレッチを継続し、健康管理には気を付けたいと思います。
フェイスブックは相変わらず連絡機能(チャット)主体ですが、証券時代から続くブログは相変わらず継続しております。最近はほとんど相場を見ていないのでポジショントークは皆無に近いのですが、世の中を斜めに見る癖だけは失わないように心がけております。
「2024年に向けて」:
2023年は「拡散波動砲搭載」の年でした。
ヤマトはイスカンダルへの長い道中、すべての戦いに勝ち続けるだけの能力は備えていなかったため、既存戦力である収束波動砲(研究検査A)を強化しながら、これを補完する新戦力として拡散波動砲(製品H)の構築に邁進しました。
ピンポイントで特定の市場を狙う研究検査Aと、多種類の市場を包囲しユーザー層を拡大する製品Hは表裏一体をなします。本来は現在3種類の研究検査Aを5種類まで増加させた上で、製品Hを市場投入する予定でした。
しかし年央に突然、創業来最大の想定外の事象が発生しました。1週間悩んだ結果、「資金調達を前倒し、製品Hを緊急ローンチ、研究検査Aの営業強化」を同時に進めることを決定。
研究者&社員の頑張りの甲斐あって製品Hは8月末にローンチできました。早期普及策として「初回1検体の無料解析キャンペーン」を実施したところ沢山のお問合せをいただき、100件以上の受託を頂戴することができました。
ユーザー様による「研究検査A&製品H」を使用した論文、学会発表は増加傾向で、論文をご覧になった新たなお客様からのお問合せも増加しており、相乗効果を生みつつあります。
このようにスケジュールとプロセスに想定外がありましたが、拡散波動砲の構築&試射は概ね成功したと自己分析しています。
2024年は「拡散波動砲発射」の年です。
ヤマトは収束波動砲(研究検査A)と拡散波動砲(製品H)を装備しました。
製品Hは多種類の市場を包囲することが可能と考えていますが、私たちが想像してなかった市場からもニーズがあることが判明しています。そのため市場拡張策として、研究&医療ネットワーク拡大と多種類の学会やイベントへの露出を増やします。
製品Hの市場拡大戦略と並行で新バージョンの研究検査Aの開発&ローンチを進め、いまは詳しくお話しできませんが2年前より構築を進めてきた「要塞」と位置付ける製品を市場投入します。
これによりイスカンダルの道中に待ち受ける様々な敵艦と戦いながら、イスカンダルまでの最短距離を突き進んで行きます。
あらためまして本年は大変お世話になり誠にありがとうございました。皆様にとって2024年が素晴らしい年となりますよう、心よりお祈り申し上げます。良いお年をお迎えください。